例題
次の式を因数分解しなさい。
(1)x2-1
(2)x2+6x+9
(3)2x2-20x+50
(4)a3b-ab3
スポンサードリンク
乗法公式の逆
前回の問題で,因数分解は「共通因数でくくり出す」「乗法公式の逆を使う」ことを学びました。今回はその続きをやりましょう。展開の逆(積の形に戻す)が因数分解ですので,展開で習った乗法公式の両辺を左右逆転させてみると,下のような公式が得られます。
- x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
- x2+2ax+a2=(x+a)2
- x2-2ax+a2=(x-a)2
- x2-a2=(x+a)(x-a)
これらのうち,今回の問題では2番~4番を使います。
解説・解法
(1)「展開公式の逆」4番の式について,a=1を当てはめてみましょう。1は2乗しても1ですので
x2-1
=x2-12
=(x+1)(x-1)
(2)2番の式について,a=3を当てはめてみましょう。
x2+6x+9
=x2+2×3×x+32
=(x+3)2
(3)それぞれの項が偶数から成り立っています。まず,共通因数(偶数なので,2)でくくるべきではないでしょうか・・?
2x2-20x+50
=2(x2-10x+25)
そうすると,カッコの中をさらに因数分解できそうです。公式の3番を使いましょう。
2(x2-10x+25)
=2(x2-2×5+52)
=2(x-5)2
(4)まず,(3)と同様共通因数でくくり出してあげる必要があります。この場合の共通因数は何でしょうか?a3b=a×a×a×bで,ab3=a×b×b×bなので,a×b,すなわちabが共通因数ということになります。a3b-ab3をまず,共通因数abでくくり出して
a3b-ab3
=ab(a2-b2)
その後,カッコの中,a2-b2の部分を(1)と同様に因数分解していけば良いでしょう。
ab(a2-b2)
=ab(a+b)(a-b)
答案
(1)x2-1=(x+1)(x-1)
(答え)(x+1)(x-1)
(2)x2+6x+9=(x+3)2
(答え)(x+3)2
(3)2x2-20x+50
=2(x2-10x+25)
=2(x-5)2
(答え)2(x-5)2
(4)a3b-ab3
=ab(a2-b2)
=ab(a+b)(a-b)
(答え)ab(a+b)(a-b)