例題
次の2次方程式を解きなさい。
(1) (x-2)(x+3)=0
(2) x2-6x-8=0
(3) x2=16
(4) x2-4x+4=0
AB=0ならばA=0またはB=0
一般に
AB=0のとき,A=0 または B=0
が成り立ちます。AB=0の形でA=0のとき,AB=0になりますし,B=0のときでもAB=0になりますね。これを応用しましょう。
解説・解法
(1)上の考えを利用して
(x-2)(x+3)=0 のとき x-2=0 または x+3=0
この2つの方程式を解いて
x=2,x=-3
この2つが2次方程式の解になります。
(2)式の形を見たときに「えっ?また解の公式使うの?」と思う方もいるかもしれませんが,解の公式を使わずとも,左辺を因数分解してみてください。
x2-6x-8=(x-2)(x-3)
ですので,x-2=0 または x-3=0 となり,これらを解いて
x=2,3
がこの2次方程式の解となります。
(3)式の形を見て「これって平方根の解き方じゃん!ルート取って,x=プラマイ4!」と思う方もいるかもしれません。それで合っています。ただ,これ,右辺の16を左辺に持っていっても解けるんですよ。
x2=16
x2-16=0
(x+4)(x-4)=0 x=±4
(4)これも,乗法公式の逆バージョンの因数分解を使えば解けそうですね。
x2-4x+4=0
(x-2)2=0 x=2
って,あれっ? 2次方程式って今まで解が2個あったのに,1個しか解がない?!それでいいの?・・・それでいいんです。
(x-2)2=0
(x-2)(x-2)=0 よって x=2,x=2
と,解が重なっていますよね。普段は解が2つある2次方程式で,1つしかない(重なっている)場合の解を,重解と言います。
答案
(1)
(x-2)(x+3)=0 より x=2,-3・・・(答え)
(2)
x2-6x-8=0
(x-2)(x-3)=0 より x=2,3・・・(答え)
(3)
x2-16=0
(x+4)(x-4)=0 より x=±4・・・(答え)
(4)
x2-4x+4=0
(x-2)2=0 より x=2・・・(答え)