例題
上の図で、
直線①(青の直線)は y = 2x + 6
直線②(赤の直線)は
直線③(緑の直線)は y= -x+6
のグラフを表し、直線①とx軸との交点をA、直線①と直線②の交点をB、直線②と直線③の交点をC、直線③とx軸の交点をDとします。このとき
(1)点A,B,C,Dの座標をそれぞれ求めなさい。
(2)点Bと点Dを結んでできる直線BDの式を求めなさい。
(3)点Cを通り直線BDに平行な直線の式を求めなさい。
(4)四角形ABCDの面積を求めなさい。
(3)までの解き方・解説
(1)は「x軸との交点の求め方」や「交点の座標の求め方」の復習だと思って解いてみてください。分からなければ、上のリンクでもう一回確認しましょう。「連立方程式を作って解く」と「x軸の式はy=0」さえ押さえておけばそんなに難しくはないと思います。
(2)は、「2点を通る1次関数の式の求め方」の復習です。これも分からなければリンクを参照してくださいね。
(3)も実質(2)と同じ要領で求めますが、「平行ならば傾きは同じ」ということを使います。大事なのは、なんで(3)みたいな設問を作ったのか…。
(3)までの解答
(1)点Aは①とx軸(y=0)の交点より、y=2x + 6にy=0を代入して
0 = 2x + 6
x=-3
(答え) A(-3,0)
点Bは①と②の交点だから、(①と②を連立させて)x座標は
4x+12=x+6
3x=-6
x=-2
これを①の式に代入してy座標を求めると(②に代入してもいいですよ)
y = 2×(-2)+6=2
(答え) B(-2,2)
点Cは②と③の交点だから、
x+6=-2x+12
3x=6
x=2
これを③の式に代入してy座標を求めると(②に代入してもいいですよ)
y = -1×2 +6 =4
(答え) C(2,4)
点Dは①とx軸(y=0)の交点より、y=-x+6にy=0を代入して、
0 = -x+6
x=6
(答え) D(6,0)
(2)直線BDの式をy=ax+bとおくと、
BDはB(-2,2)を通るから 2=-2a + b …③
BDはD(6,0)を通るから 0=6a +b …④
③④を解くと,
(答え)
(3)求める直線の式はBDと平行だから、傾きはBと同じなので、
とおくと、これがC(2,4)を通るから
(答え)
(3)から(4)へ…(4)の考え方・解答
ここまでをおさらいしましょう。(4)では、「四角形ABCDの面積」を求めるのですが、残念ながら公式一発というわけにはいきません(あるにはあるのですが、使うとかえって計算が非常にややこしくなる)。そこで、「四角形を2つの三角形に分割して、面積を求めていく」方法を使っていきましょう。四角形ABCDは△ABDと△BCDに分けられます。ここまでを図で確認しておきましょう。
ここで、「等積変形」をします。(3)で出した「点Cを通り直線BDに平行な直線の式」の出番です。この直線を⑤としましょう。で、⑤とx軸との交点をEとします。
一体どこまで伸びるんや…というぐらいのびのびとしてしまいましたが、Eの座標を求めてしまいましょう。さっきの「点Cを通り直線BDに平行な直線の式()」を下図にオレンジ色で描きました。
の式にy=0を代入すると、x=18より,E(18,0)。
先程「四角形ABCDの面積=△ABDの面積+△BCDの面積」と言いましたが、等積変形をすると、△BCDと△BDEの面積が同じになることが気づきますか?(底辺がBDで共通、高さはBD//CEだから同じ)なので
四角形ABCDの面積=△ABDの面積+△BCDの面積
=△ABDの面積+△BDEの面積
=△ABEの面積
となり、△ABDの底辺AEの長さは18-(-3)=21、高さは2なので、求める面積は 21×2÷2=21 となります。
(答え) 21